子供が口呼吸してるかも…
口呼吸の症状チェック
お子様に「口を閉じなさい」と注意してもすぐに口が開く場合は、口呼吸をしているのかもしれません。口呼吸の子供には、以下の特徴が見られます。
生活面での「口呼吸」の症状
- 口が常に開いている
- 鼻が詰まりがち
- 姿勢が良くない
- 食事中に音を立てる
- 食べ物をこぼしやすい
- いびきが大きい
- 風邪を引きやすい
外見面での「口呼吸」の症状
- 上唇が色白になっている
- 唇を頻繁に舐める
- 前歯に着色汚れが付きやすい
口呼吸をする子供は、上唇の乾燥により色が薄くなることがあります。この乾燥は前歯の着色や口臭の原因になり、舌の位置が下がることで滑舌が悪化することもあります。
子供が口呼吸になる原因
口呼吸は歯並びに影響を及ぼすだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。口呼吸が習慣化する原因を特定し、改善策を見つけることが重要です。
鼻づまりなどの鼻炎や
アデノイド
鼻炎は鼻の通りを悪化させ、特に慢性鼻炎の子供は息苦しさから口呼吸の癖がつきやすくなります。アデノイド(鼻の奥に存在するリンパ組織の塊)は2歳から成長し、5~6歳で最大になり、その後10歳頃に縮小します。5~6歳頃の段階では顎の骨格も小さく、鼻呼吸の困難さから口呼吸に移行しやすいです。
口の筋力低下
硬い食べ物を避けたり十分に噛まなかったりすると、口の周りの筋肉である口輪筋が衰え、口が開いた状態が癖になります。この癖はさらに口輪筋の弱体化を招き、悪循環に陥るリスクがあります。風船遊びや口笛など、口輪筋を鍛える活動が減少している現代では、子供達の口呼吸が増えていると言われています。
歯並びや口臭にも影響が…
口呼吸のデメリット
人間は生理的に鼻呼吸をするように設計されており、これが正常な体の機能を維持するのに役立ちます。そのため口呼吸が習慣になると、以下のような問題を引き起こしやすくなります。
風邪を引きやすくなる
鼻はフィルターとしての機能を担っており、吸い込んだ空気中のウイルスや細菌を捕捉します。鼻呼吸では、これらの病原体が鼻毛や粘膜によって阻止されますが、口呼吸ではこの防御機能が働かず、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
アレルギーのリスクが
高くなる
鼻毛と鼻水は、花粉や埃、真菌などのアレルゲンの侵入を防ぐ役割を果たします。しかし、口腔内にはこのような防御機能がないため、口呼吸をするとアレルギー反応を引き起こしやすくなります。
歯並びの悪化
口呼吸をする子供は、舌が下顎に位置することが多く、舌の位置が下がることで気道が狭くなり、下顎を突き出すことになり、これが下顎の成長を促し「受け口」の状態を引き起こすようになります。
また、口を開けていることで唇と頬の筋力が弱まり、前歯を内側に抑える力が不足し、出っ歯になるリスクも高まります。
見た目(顔貌)に影響する
口呼吸は、口周りの筋肉を適切に使用していないため、顔の形状にも影響を与えることがあります。具体的には以下のような変化が見られることがあります。
- 口元が前方に突出する
- 下顎と首の境界が不明瞭になる
- 鼻の穴が狭くなる
- 顔が下部に膨らむ
- 顔全体が縦長になる
虫歯や歯周病のリスクが
高くなる
口呼吸は唾液の分泌量を減らしてしまうため、唾液が本来持っている自浄作用と抗菌作用を低下させ、口内環境を乾燥させてしまいます。それにより、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
口臭がきつくなる
口内の乾燥は唾液の自浄作用を低下させ、食べカスが歯間に残りやすくなります。これにより細菌の繁殖が促され、口臭が増す原因となります。
口呼吸はどうやって治す?
子どもの口呼吸は、単なる癖から生じることがあり、「口を閉じる」「鼻で呼吸する」を意識することで改善する可能性があります。
とはいえ、口呼吸の原因は多岐にわたるため、お子様の努力だけでは解決しないケースもあります。
ここでは以下に、子どもの口呼吸を改善するための5つの方法を紹介します。
口・舌のトレーニング
口呼吸の改善には「あいうべ体操」がお勧めです。この体操は、口と舌の筋肉を鍛えることで、口呼吸の癖を改善し、正しい呼吸法を促進します。実践方法は以下の通りです。
あいうべ体操
- 「あー」:口を大きく開ける。
- 「いー」:口を横に広げる。
- 「うー」:唇をすぼめて前に突き出す。
- 「べー」:舌を下に出す。
これらの動作を1日に30回を目安に繰り返し行い、1セット10回、1日3セットを目標にすると良いでしょう。あいうべ体操は、口呼吸の改善に加えて、顔の表情筋を鍛える効果も期待できます。
鼻呼吸テープ
鼻呼吸を促すために、睡眠中に口にテープを貼る方法があります。この鼻呼吸テープは、口が開かないようにすることで口呼吸を防ぎますが、使用する際は鼻呼吸ができることを確認してください。
テープは薬局で購入可能です。もし鼻詰まりが続く場合は、耳鼻科の受診をお勧めします。
正しい姿勢を意識する
猫背は気道を狭め、口呼吸を促す一因となります。正しい姿勢は気道を広げ、鼻呼吸を容易にします。
日常生活で正しい姿勢を心がけること、そして食事時には子どもがテーブルにまっすぐ座り、足が床につくような適切な高さの机や椅子を使用すると良いでしょう。
子供の口呼吸の治し方・
鼻呼吸への改善方法
鼻づまりが原因の場合
慢性的な鼻炎や扁桃腺肥大によって鼻がつまると、口呼吸が習慣化しやすくなります。このような状況では医療的な対応が必要なため、早めに耳鼻科へ受診してください。
歯並びが原因の場合
口呼吸が習慣化している場合、歯並びの問題が原因であることが多く、特に出っ歯は口を閉じにくくします。矯正治療によって歯並びを整えることで、口が閉じやすくなり、鼻呼吸がしやすくなる可能性があります。
また、口腔筋機能療法(MFT)という、口周りの筋肉を鍛え、舌の適切な位置を習得するトレーニングがあります。これは口呼吸の改善においても役立ちます。子供のうちにこれらの治療やトレーニングを行うことで、口呼吸の根本的な原因を解消し、健康な歯並びと呼吸習慣を育むことができます。