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子供の顎が小さい・大きくする方法

子供の顎が小さくて
歯並びが心配…と
お悩みの方へ

歯並びの問題は、しばしば歯が整然と並ぶためのスペース不足に起因します。現代の食生活の変化により、硬い食べ物を食べる機会が減少し、結果として顎の小さい子供達が増えています。こういった子供達は、顎の発育が十分でないため、将来的に歯並びが乱れるリスクが高まります。
しかし、顎は約15歳まで成長するため、この時期に適切な対策を行うことで、健全な成長を促すことが可能です。早期治療は、歯並びの問題を予防し、将来的な矯正治療の必要性を減らすことに繋がります。
もしお子様の顎のサイズが気になる場合や、親御さん自身の顎が小さく、お子様の歯並びに不安を感じている場合は、早めに専門医へ相談しましょう。
適切な時期に始める矯正治療は、お子様の健康な口腔環境を保つための重要なステップです。

子供の顎を大きくするのは
何歳まで?

そもそも子供の顎って
何歳まで成長する?

子どもの上顎は6歳~10歳の間に大きさが決まり、下顎は思春期に成長します。男の子は18歳頃、女の子は13歳頃に下顎の成長がほぼ完了します。
ただし適切な時期に成長を促していけば、顎の小ささを予防することは可能です。

顎を広げるのは、
小学校低学年までがベスト!

顎を広げるのは、小学校低学年までがベスト!顎の矯正は、顎の成長が活発な7歳~12歳の間に行うとより効果を発揮します。上顎は12歳で成長がほぼ完了し、15歳以降は下顎を含めた顎の成長も止まるため、その後の拡張は困難です。成人後は外科手術で顎を広げることも可能ですが、費用と体への負担が大きいため、成長期に矯正治療を受けることが推奨されます。

子供の顎が小さい原因

遺伝

子どもの顎が小さい原因 遺伝両親の顎が小さい場合、遺伝により子供の顎も小さくなる傾向にあります。
遺伝的要因であっても、成長期に適切な治療を行えば顎の発達を促すことは可能です。そのためご両親の顎が小さい場合は、子供の顎の発育について早めに歯科医師へ相談しましょう。

食べ物

食べ物柔らかい食品や加工食品を好む食生活は、顎の成長に必要な刺激を与えないため、顎の発達に影響を及ぼす恐れがあります。成長期には、顎の骨を含む全身の発育に適切な刺激が必要であるため、噛み応えにも気を配りましょう。

しっかり噛んでいない

噛むことなく食べ物を丸呑みしたり、悪い姿勢を続けたりすると、顎の発育を妨げる恐れがあります。

顎が小さいと
どんなデメリットが?

子どもの顎が小さいと、口腔内の健康だけでなく全身にも様々な影響が及ぶ恐れがあります。

歯並びが乱れる

顎が歯のサイズに対して不十分であると、歯が適切に生えるスペースがなく、出っ歯や叢生(不規則な歯並び)が生じるリスクがあります。歯並びが悪いと、虫歯や歯周病のリスクが増加し、見た目の美しさが損なわれ、発音の問題が生じ、食事時の噛み合わせに影響が出る可能性があります。
顎が小さいことによって引き起こされる、悪い歯並びの例を3つご紹介します。

前歯が大きい・出てきた・
出っ歯(上顎前突)

上顎前突は、上の前歯が前方に突出している状態です。下顎の成長不足が一因となっています。この状態では口が開きがちで、口内の乾燥が進むことでドライマウスになり、結果として虫歯や歯周病のリスクが増加します。

前歯が出てきた・大きい・
出っ歯になってきた
(上顎前突)について

歯並びがガタガタ(叢生)

叢生(そうせい)とは、歯が前後にずれたり重なったりして生える状態です。歯が不規則に生えるため適切な歯磨きが困難になり、虫歯や歯周病の発生リスクも高まります。

受け口(反対咬合)

受け口とは、下顎が前方に突出している状態です。これは、小さな上顎と大きな下顎が組み合わさることで生じることがあります。

鼻腔が狭くなる・
口呼吸になる

鼻腔が狭まることで鼻呼吸が困難になり、その結果として口呼吸に頼ることが多くなります。また、下顎の発達が不十分な場合は、舌の動きが制限され、滑舌が悪化し、食べ物を効率的に噛むことが難しくなることがあります。

発音がうまくできなくなる

顎が小さいと舌の動きに必要なスペースが不足し、歯並びに影響を与えることがあり、結果として滑舌が悪化することがあります。その場合、特に「サ」、「タ」、「ラ」行の発音が難しくなり、コミュニケーションにも困難を感じやすくなります。

睡眠に影響がでる

小さい下顎は、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクを増加させる恐れがあります。これは、睡眠中に舌が後ろに落ち込み気道を狭めるためです。睡眠に支障をきたすと、疲れが取れにくくなるだけでなく、周囲にいびきを指摘される精神的ストレスを抱えることもあります。

子供の顎を大きくする方法
(矯正方法)

顎の小ささに対する治療は、5歳頃から始めることが可能ですが、それより早く相談されても問題ありません。歯並びや顎の現状を評価し、将来の治療計画についての情報を提供します。

マウスピース型矯正装置

マウスピース型矯正装置日中1時間と就寝時にシリコン製のマウスピースを使用し、口周りの筋肉を鍛え、顎の成長を促します。同時に、口腔筋機能療法(MFT)と呼ばれるトレーニングを行うことで、口呼吸、指しゃぶり、舌の癖などの問題の改善を目指します。

急速拡大装置・床矯正

急速拡大装置・床矯正固定式の「急速拡大装置」を使用すると顎の骨を広げることができ、取り外し可能な「拡大床」では歯列を拡張することが可能です。これらの装置は、必要に応じて併用されることもあります。

その他の矯正方法

ブラケットとワイヤーを用いて奥歯を後方に動かせる方法や、エナメル質を削ってスペースを確保する方法があります。さらに、顎のスペースが大幅に不足している場合は、小臼歯を抜歯することも選択肢として考慮されます。

おうちでできる子供の顎を
大きくする習慣

食べる物を工夫する

固い食べ物を意識的に摂取すると、顎の成長と筋力が強化され、顎の発達も促進されます。柔らかい食品のみを食べていると、顎が十分に使われず発達が遅れる恐れがあります。顎の健全な成長のためにも、噛み応えのある食べ物を取り入れ、積極的に噛む習慣を身につけましょう。

しっかり噛むことを意識する

食事する際は、一口ごとに20~30回程度噛むことを意識しましょう。最初は、箸を置いて噛む回数を数えることで、徐々に習慣づけることができます。始めは難しいかもしれませんが、食事が苦痛にならないよう、無理なく楽しく続けられる方法を見つけましょう。

食事を水やお茶で
流し込まない

食事中にお茶で食べ物を流し込む習慣は、噛む必要が減り、顎の使用が少なくなるため避けた方が良いでしょう。水分補給としてお茶を飲むことは問題ありませんが、食べ物を流し込む行為は避けるべきです。

正しい姿勢での食事を
意識する

  1. 正しい姿勢で食べる:首をまっすぐに保ち、子どもが足をブラブラさせないようにする。
  2. 足の位置:子どもがイスに座る際は、足が床につくように踏み台を置くか、高さ調節可能なイスを使用しましょう。
  3. 食事中の雰囲気:叱られながらではなく、楽しい話題で食事を盛り上げることで、子どもの姿勢も改善されやすくなります。
  4. 子どもをほめる:自慢話をさせ、「それはすごいね」とほめましょう。褒めることで子供は胸を張り、しっかり噛んで食べるようになります。