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歯並びがガタガタ(叢生)

歯並びがガタガタ(叢生)って
どういう状態?

歯並びがガタガタ(叢生)ってどういう状態?叢生、または乱杭歯(らんぐいば)とは、歯が重なって不規則な配置になる状態です。特に前歯が生え変わる時期に、お子様の歯磨きを手伝ったタイミングをきっかけに、多くの親御さんがこの状態に気付かれるかと思います。

子供の歯並びが
ガタガタ(叢生)になる原因

歯並びが不揃いになる主な理由は次の通りです。

顎の大きさと歯の大きさの
アンバランス

歯が整然と並ぶためには、顎の骨格と歯のサイズの適切なバランスが必要です。例えば、顎が小さくて歯が大きい場合、歯が生えるためのスペースが不足し、歯が重なってしまうことがあります。
また、顎のサイズが標準であっても、歯が大きすぎると同様の問題が起こり得ます。顎と歯のサイズの不均衡は、歯並びの乱れを引き起こす主な要因の一つです。

舌で歯を触る・
頬杖をつくなどの癖

舌で歯を触る・頬杖をつくなどの癖 顎や歯のサイズが適切であっても、日常の癖、例えば爪を噛む、唇を噛む、舌で前歯を押す、頬杖をつくなどにより、本来整ったはずの歯並びが乱れることがあります。これらの癖は、歯科矯正で用いる力以上に強く、持続的に歯や顎に力を与えるため、歯の位置が変わってしまう可能性があります。

口呼吸

口呼吸通常、人は鼻で呼吸するものですが、鼻づまりや口腔機能の未発達により口呼吸をすることが多くなると、唇の筋肉が弱まり、舌が下がるため、歯並びが悪くなる傾向があります。
口呼吸の治し方・鼻呼吸に改善するためには?

通常より歯の本数が多い

通常、乳歯は20本、永久歯は28~32本とされていますが、これを超えて生える歯を「過剰歯」と呼びます。生まれつき歯の数が多い場合、歯が整然と並ぶためのスペースが不足し、歯並びが乱れることがあります。さらに、過剰歯が永久歯の根元に影響を与えることで、根が損傷する問題が発生することもあります。

永久歯が生える前に
乳歯が抜けた

歯の生え替わりの際、永久歯は乳歯を押し出して落とします。もし乳歯が早く抜けてしまうと、隣の歯がそのスペースに移動し、後から生える永久歯のための場所を狭めてしまいます。
このような状況は、永久歯が正しい位置に生えず、歯並びが乱れる原因となります。

子供のガタガタ歯並び(叢生)の
デメリット

歯が重なる状態を放置すると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。

  • 虫歯や歯周病になりやすくなる
  • 発音が不明瞭になる(特にサ行やタ行)
  • 咀嚼困難に陥る
  • 顎関節症のリスクが増加する
  • 肩こりや頭痛の慢性化
  • 外傷のリスクが高まる
  • 見た目に対するコンプレックスやストレスが生じる

歯並びが乱れるとブラッシングが困難になり、細菌が蓄積しやすくなるため、虫歯や歯周病の発生リスクが高くなります。また、噛み合わせの悪さは、前歯で食べ物を噛み切ることが難しくなり、咀嚼の問題を引き起こし、消化器系への負担を増やします。
さらに、噛み合わせが不正確な状態で顎を動かすと、顎関節や筋肉への負担がかかり、顎関節症や慢性的な肩こり、頭痛の原因となることがあります。このため、子供のガダガダ歯並び(叢生)は早期に対処することが重要です。

子供のガタガタ歯並びって
自力で治せる?

子供のガタガタ歯並びって自力で治せる?歯並びが一度乱れてしまうと、通常は自然には戻りません。しかし、歯の生え替わりや成長に伴い改善されることもあるので、定期的な観察が必要です。矯正治療が求められる場合は、適切な時期に治療を開始することが重要です。

乳歯の場合

乳歯が不揃いに生えている場合は、早めにご相談いただくことをお勧めします。自然に整うことはほとんどなく、永久歯が生える際に状態がさらに悪化する可能性があるためです。

永久歯の場合

永久歯が不規則に生える主な理由は、スペースの不足です。そのため、顎の成長を適切に誘導し、状況を改善することが重要です。

子供のガタガタ歯並び(叢生)の
治し方・矯正方法

歯医者で行う
ガタガタ歯並びの治し方

拡大装置(床矯正)

拡大装置(床矯正)床矯正は、プラスチック製の装置を使って上下顎を広げ、歯並びと噛み合わせを改善する治療法です。急速拡大装置は短期間で、緩徐拡大装置は長い時間をかけて顎を広げます。この治療は特に6歳~11歳の間に有効で、永久歯のためのスペースを作り出します。

インビザラインファースト

インビザラインファースト従来の小児矯正では、顎を広げる床矯正が主流でしたが、近年ではインビザラインファーストのようなマウスピース矯正が人気を集めています。
この透明なマウスピースは目立たず、定期的な交換で歯並びを整え、食事や歯磨き時には外せるため、口内を傷つけず虫歯リスクも低減します。6歳~10歳が治療対象年齢で、治療期間は約1年半~2年間です。

子供のワイヤー矯正

子供のワイヤー矯正金属製のワイヤーとブラケットを用いた矯正治療は、主に12歳頃から始めるⅡ期治療に適用されます。装置は目につきやすいですが、幅広い症例に対応可能です。

自分でできる
ガタガタ歯並びの治し方

歯並びがガタガタになる
原因の癖を治す

指しゃぶりは4歳ごろに止めるようにしましょう、それ以外の習慣もできるだけ早期に改善することが望ましいです。

しっかり噛むことを意識

顎の健全な発達と十分なスペースの確保のためには、日ごろから食べ物をしっかりと噛むことが重要です。1口につき30回噛む、柔らかい食べ物だけでなく硬い食べ物もバランスよく摂ることが、歯並びに良い影響を与えます。この習慣が、顎の成長を促進し、適切な歯並びを形成するのに役立ちます。

定期的に検診を受け、
虫歯を予防する

乳歯が重度の虫歯で早期に抜けると、永久歯の生える順序に影響を与える可能性があります。虫歯を予防し、発生した場合は適切な治療を受けることが重要です。これにより、正しい歯の生え替わりを保つことができます。