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乳歯の隙間がない原因と対処法

乳歯の理想の歯並びは
隙間がある「すきっ歯」?

乳歯の理想の歯並びは隙間がある「すきっ歯」?子どもの歯並びにおける「すきっぱ」は、乳歯列においては正常な状態であり、永久歯がきれいに生えるために必要なスペースでもあります。
一方で、乳歯列が永久歯列のように密集していると、永久歯が正しく並ぶスペースが不足し、歯並びが乱れるリスクが高まります。

乳歯の隙間は「大人の歯の
ための大切なスペース」

乳歯は永久歯が正しく生えるために必要なスペースを保持する重要な役割を担っています。乳歯が虫歯になり失われると、このスペースが維持できず、永久歯の歯並びに影響が出る恐れがあります。
良い歯並びは、噛む機能や発音に重要で、歯並びが悪くなると虫歯や歯周病のリスクも上昇します。そのため、乳歯のケアと、必要に応じた保隙(ほげき)治療が大切です。

乳歯はいつから隙間が
できるようになる?

乳歯はいつから隙間ができるようになる?乳歯は永久歯よりも小さく、歯間に隙間があっても問題ではありません。これを「発育空隙(はついくくうげき)」と呼びます。このスペースは、永久歯が適切に生えるために必要な存在で、6歳頃までの間はあった方が良いとされています。
乳歯は生後6ヶ月頃から生え始め、2歳半で生え揃い、3歳を過ぎると硬い食べ物も咀嚼できるようになります。4歳頃には乳歯列が形成され、6歳頃から生える永久歯の歯並びに影響を与えます。5~6歳までに顎が成長し、隙間が形成されるのが理想的ですが、隙間がない場合は定期検診が推奨されます。
乳歯の適切なケアは、永久歯の健康な歯並びに繋がるため、顎の成長と歯並びに不安がある場合は専門医に相談することが重要です。

乳歯の隙間がない原因

乳歯の隙間がない原因主な原因は顎の発育不足です。顎の健全な成長には、食べ物をしっかり噛む習慣が重要ですが、現代の食生活では柔らかい食品が多く、子どもたちの咀嚼能力が十分に発達していない傾向が増えつつあります。

子供の顎が
小さい・大きくする方法
について

乳歯に隙間がないと
どんな影響が?

乳歯が隙間なく生え揃っている状態は、一見問題がないように見えますが、実際には永久歯が正しく生えるスペースが不足していることを意味し、将来的に歯並びの問題を引き起こす可能性があります。

永久歯の歯並びが悪くなる

5~6歳で乳歯間に隙間がない場合、永久歯のためのスペース不足が生じ、歯並びの問題や永久歯の萌出障害のリスクが高まります。乳歯列に適切なスペースがあると、永久歯が整然と並び、健康な歯並びが促されます。
子供の歯並びは定期的にチェックし、必要に応じて歯科医師に相談しましょう。

虫歯になりやすい

乳歯の間に隙間がないと、歯磨きが困難になり虫歯のリスクが高まります。乳歯は虫歯になりやすく、隙間がないと清潔を保つのが難しくなるため、特に注意が必要です。虫歯が進行し抜歯が必要になると、乳歯の位置も悪くなり、将来の歯並びにも悪影響を及ぼします。

乳歯の隙間がない子供のための
対処法(矯正方法)

乳歯の隙間がない子供のための対処法(矯正方法)乳歯が隙間なく生えている場合、永久歯の健全な生え方に影響を及ぼすため、適切なスペースを確保する処置が必要です。ここでは、永久歯が正しく生えるために行うことができる対策について解説します。

予防矯正

専用マウスピースとトレーニングを用いて、歯列不正の原因である口呼吸や舌の位置などを改善し、顎の健全な発達を促します。当院では、マイオブレースとプレオルソを用いた治療を提供しています。
3歳~10歳の子供が対象で、最適な開始時期は5~6歳です。悪い口腔習慣を改善し、抜歯を避けながら歯列を整えることができます。

インビザラインファースト

インビザラインは、個々の歯に合わせたマウスピースを用いた矯正治療です。7〜9歳の子供には「インビザライン・ファースト」が用いられます。
この治療は、顎の拡大と歯列不正の同時治療を可能にし、口腔内スキャナーで採得した歯型をもとに治療計画事前シミュレーションにより効率的に進められます。
治療期間は2〜3年で、メリットとして目立たないこと、取り外し可能で食事や歯磨きが容易であること、痛みが少ないこと、金属アレルギーの心配がないことが挙げられます。

拡大装置(床矯正)

ネジを用いた取り外し可能な装置により、顎を広げて歯を整列させる方法です。治療は5歳~10歳の成長期に行うのが推奨されており、側方拡大装置、前方拡大装置、閉鎖型装置、後方移動装置などが使用されます。
治療期間は2年ですが、個人差があります。

乳歯の隙間を作るための
食べ物や習慣

ここでは、将来の歯並びのリスクを減らすために、乳歯に隙間を作る対処法を解説します。

噛み癖を改善させる

爪噛みや物を噛む癖は、噛み合わせの問題を引き起こす恐れがあり、ストレスや不安が原因であることが多いです。この癖を修正させる際は、子どもに負担をかけず、遊びやスキンシップを通じて、自然に改善させる方法を試みましょう。

食事を工夫する・
しっかり噛む

顎の発達には、食事をしっかり噛む習慣が重要です。柔らかい食品や加工食品は顎の成長を促す咀嚼を減らすため、食事には噛む回数を増やす食材を取り入れることが推奨されます。特に、根菜類や葉物、果物、海藻類は顎の成長に役立ちます。調理時は食材を大きめに切り、歯ごたえを残すように火を通します。
おやつにはおせんべいやキシリトールガムなどを選び、顎のトレーニングに利用しましょう。